昨今の内定傾向として、早期に内定を出し就活生を囲い込む傾向にあります。夏季インターンや冬季インターンの参加者に内定を出す企業や会社説明会で内定を出す企業もあります。早期に内定を出す企業が増えたからと言って、内定のハードルが下がったわけではありません。内定を出した数ヶ月後に内定の取り消しを行う企業もあります。早期に内定や内々定をもらったからといって気を緩めず、早期であればあるほど油断をせず就活に取り組みましょう。

原則的に内定は経団連の憲章に基づき、4年生時の10月１日以降に出すこととなっています。実際はそれ以前に出す企業が多く形骸化してきているといわれています。早い企業では採用選考活動が開始される6月に内定を出す企業もあります。明確に内定を伝えられなくても、内定をにおわす言葉て告げられることもあります。もっと早い場合は3年生時に出す企業もあります。経団連の憲章に基づき、内定は10月1以降、内々定はそれ以前と考えて問題ありません。内定と内々定は出す時期が違うだけで、その言葉に含まれる意味合いは大差がないため、どちらも内定と捉えましょう。内定を出すタイミングは企業によって様々なため、長期間連絡を待つこともあります。基本的には第一志望の企業や理想に近い企業から内定が出るまで就活を続けましょう。

内定は電話、文書、メール、面談などで伝えられます。内定を伝えられたのちに内定承諾書（誓約書や同意書などの場合もある）の記載提出を求められることがあります。第一志望の企業であれば、承諾書を記載提出するだけだと思いますが、第二、第三志望の企業の場合は記載提出をためらうこともあると思います。そもそも内定承諾書（誓約書や同意書も同様）に法的拘束力はありません。とりあえず記載提出を行い、後に辞退の申し入れをおこなうことも手段の一つです。また提出期限の延長の申し入れも可能な場合もありますので、承諾書の記載提出を求められても焦らず対応しましょう。

就活は複数の企業に対して行うことが一般的なため、内定が重複することが多々あります。第一志望企業の内定は出ずに、自分にとって甲乙つけがたい企業の内定が重複する場合もあります。そういった場合は再度、自分がどうしたいのか、その企業で何ができるのかを軸に、内定をもらっている企業の条件比較を行いましょう。当然ながら就職は１社しかできません。熟考して就職する企業を決めましょう。

複数社から内定をもらった場合、就職を決めた企業以外は内定を辞退することになります。企業側は内定辞退者が出ることを当然ながら想定して採用活動を行っています。内定辞退を重くとらえることはありませんが、辞退の旨を伝える場合には出来るだけ早めに伝えるようにしましょう。企業は内定を誰でも良いという考えで簡単に出しているわけではありません。内定辞退者が出た場合、通常の企業は追加採用の準備に取り掛かります。企業もできる限り有望な人材を確保したいため、追加採用が発生した場合は、早めに行うことを望んでいます。まずは電話やメールにて辞退を伝え、その後訪問や手紙にて誠意をもって辞退を伝えましょう。